【雑感】「斜に構える」ことの害

小学校の頃、理不尽な教師から嫌がらせに近い叱責を受けたり、スパルタ的な塾に行って日常的に面罵されたり、割りと校則・規則に厳しめな中学校・高校で過ごした反動か、目上の人間、組織、体制といったものが好きではありません。

 

一応、大学や一般の事業会社に入り、社会人・組織人としての常識、態度、マナーとやらは叩き込まれたものの、どこか組織に対して斜に構える癖が抜けないタイプの人間でした。

 

大体、忘年会、クリスマスパーティ、新年会、オフサイトミーティングなどの組織の一体感を醸成するという名目で定期的に開催される年寄りとその提灯持ち達のバカ騒ぎは大体行きませんでした。

 

しかも、私みたいな人間は大体、組織のヴィジョンやミッション、思想みたいなものに対しても一見真面目に聞いているようで、心の底で小ばかにしています。面従腹背と言うか

 

こうした組織に対して「斜に構えた」人間は組織の上の人間から可愛く思われないため、大して出世できません。事業会社だと管理職は厳しいでしょうし、監査法人のようなプロフェッショナル・ファームでもマネージャーまでは行けても、パートナーは無理でしょうね。

 

出世するには実務的な能力や知識以外にも、組織に対する忠誠心や愛着というのを見せなければなりません。

 

最近までそれでいいんじゃないと思っていました。

 

そもそも斜に構える人間は出世にも興味がないんでしょうし、自業自得です。

 

が、最近になり、駄目かもと思うようになってきました。

 

と言うのも、組織に対して「斜に構えた」態度をとっていると、困難な業務や大きな業務を任せられないため、リーダーシップや問題解決の能力といった本人にとっての成長の機会が与えられず、長い目で見て損をする気がするのです。

 

今、私が在籍している会社に転職してきた方は、有名企業(知名度のある1部上場企業、Big4のアドバイザリーファーム、税理士法人監査法人等)で学歴もしっかりしている(早稲田、慶応、上智同志社、及びそれに準ずる大学)方が多く、履歴書だけ見ると素晴らしい方が多いのですが、様々な期待を込めて一緒に働いてみると、アレ?って思うことが間々あります(当然出来る方も多いですよ)。

 

そんなアレな方々と接して、これまでのキャリアを少しずつ深堀していくと、何らかの理由で前職で行き詰ってしまった方というのが少なくないと感じています。

 

別に行き詰まるのは良いんです。これまでは日本の経済自体が低成長で、企業の役職・ポスト自体が限られている訳ですから、組織にいる全員が順調に出世していって、責任ある立場になるというのは理屈から言えばおかしいですから。そもそも順調に行っていれば転職する必要もないのですから、転職する人のほとんどが行き詰っているはずです。

 

ただ、行き詰まった理由が「大きなプロジェクトに失敗してしまった」「上司と意見が合わず、大きな衝突をしてしまった」というのではなく、どちらかというと、もともと組織そのものに対して「斜に構えた」態度でいたら、仕事が任されなくなった、同期と比較して出世が遅れてしまった、結果組織に居づらくなり、転職したという経緯が多いです。

 

こうした方は新しい職場でも高い確率で斜に構える癖が抜けないため、組織に順応する速度が遅いです。結果、仕事が覚えるのが遅れ、チームに溶け込むのが遅れ、上司からの評価は下がり、やっぱり転職先でも行き詰まるという悪循環にはまります。しかも、自分自身が悪いとは全く思っていないため、自覚するまで治りません。

 

ちなみに、私自身のことを話すと、斜に構えた感じではありましたが、監査法人の場合は6割以上の人間が斜に構えているため大して差別化できず、出世もマネージャーぐらいまでは割と問題なく行き、斜に構えようが忠誠心を見せようがお構いなしに仕事なんて勝手に降ってくるので、大して影響は無かった気がします笑。こういうところも監査法人は自由ですね。もともと忠誠心自体が低い人の集まりですから…

 

宗教のような盲目的な忠誠心を、軍隊のような厳しい規律が必要とは今でも思いません。苦手な酒を我慢して飲めとも、上司に無条件に追従しろとも思いません。

 

ただ自分の属する組織に対して変に斜に構えて、批判的・ネガティブになることはやめたほうがいいと思うに至りました。

 

振り返ってみて、意外に失うものが多いですよ。